キバナノアツモリソウとアブ(夏)

キバナノアツモリソウとハナアブ (1979 高さ38cm)

キバナノアツモリソウ (黄花敦盛草、Cypripedium yatabeanum)ラン科 花期:6~7月

ホソヒラタアブ (細扁虻、Episyrphus balteatus)ハナアブ科

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原題「花の中は一方通行」

花は断面図。花に誘われツボ(辰弁)に入り込んだ虫は、内壁がつるつるすべって出られません。けれども奥の上方に向かって毛が密生しているため、虫はそこを登ってゆきます。

 

そして狭く窮屈な出口をくぐり抜けるとき、おしべとめしべに触れることで花粉の受け渡しが行われます。

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作品納品後の監修チェックで、“虫が小さすぎて、おしべやめしべに触れることなく、すり抜けてしまう”とのご指摘があったため、大きめに描き改めた部分図を「切り貼り」しました。(カッターナイフと糊での外科手術。45年前としては、ごく標準的な手段だったのです、、、2024年記す)