アヤメとハチ

アヤメとトラマルハナバチ (1978   幅35cm)

掲載誌原題 ~アヤメのみつは ただじゃない~

トラマルハナバチ(ミツバチ科)は体長1-2.5cm、 ふかふかの毛におおわれた愛らしいハチです。

ハチは飛来すると花の黄色い部分(蜜標)にとまり ます。

つづいてサヤ状におおいかぶさっためしべをこじあけ 、奥にもぐりこみます。そうして長い舌でみつをゴック ン!

ここで、“みつは ただじゃない”。

めしべの天井裏に隠れていたおしべの花粉が背中 にこすりつけられます。

ハチがほかのアヤメに移って同様にもぐりこむとき、 背中の花粉がめしべにつくことで、受粉が成立。

アヤメにうまく利用されていたというわけです。

花屋さんで買ったアイリスの断面写真。