コウモリ

 

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アブラコウモリ (2006  CG)

Pipistrellus abramus/Japanese house bat

ひざが後ろ向きに曲がり、足のうらが正面を向いています。

股間の膜で獲物を囲みやすくなっているのです。 

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アブラコウモリ (2005  CG)

Pipistrellus abramus/Japanese house bat

別名、イエコウモリ。 ヤガ(夜蛾)を捕らえる寸前を描いています。直後に獲物はコ ウモリの飛膜にすくわれ、口元へ運ばれます。

コウモリの仲間は超音波を発して、はね返ったエコーで外界を”視”(聴き)分けて います。

このエコロケーション(反響定位)の方法にも、超音波を口から発する周波数 変調(FM)タイプと、

鼻から発する一定周波数(CF)タイプとがあって、アブラコウモリ は前者に分類されます。

一方で、多くのガは胸後の鼓膜で天敵の超音波をキャッチするや、宙返り・急降下 あるいは落下不動などにより逃れようとします。

さらに自らも超音波を発して、かく乱 ・警告に打って出るガのグループも知られています。

夜間に繰り広げられる虚々実々 のかけひきは、情報操作のウェイトが大きい現代の空中戦さながらです。

用いた標本は夏の宵、地に伏 す個体を愛犬が嗅ぎあてたもの です。2仔を死産したのち絶命し ました。

イヌの嗅覚は驚嘆に値 するけど、探索には他の能力も 関与してるフシがあって、あなど れません。

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