擬傷(ぎしょう)

ケリ(鳧、計里、水札) ~擬傷(ぎしょう)~ (1996 掲載幅44cm 水彩)

Vanellus cinereus/ Grey-headed lapwing -injury feiging-

ケリの巣もコチドリ同様、地表につくられます。卵もヒナも巧みな保護色でカムフラージュしているとはいえ、万全ではありません。接近してくる敵に対し、親鳥は身をさらし、命がけの擬傷を行います。

◆以下、転載させていただきます。「この行動は子を思う親鳥の愛情の結果、と思われるかもしれませんが、行動学的に見ると、敵から逃げたい行動と、ひなを守りたい衝動の葛藤から生じた行為だと考えられています。」(「ふしぎ・びっくりこども図鑑 とり」1996年 学習研究社) 

 

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コチドリ(小千鳥) ~擬傷(ぎしょう)~ (1990 掲載幅50cm 水彩)

Charadrius dubius / Little ringed plover -injury feiging-

キツネです!ヒナたちは絶体絶命!

すると、親鳥はまるで片翼に大ケガを負ったかのようにばたつかせ、敵の注意をひきつけます。

この一世一代の大芝居(陽動作戦)により、巣から十分離れた所まで誘導すると、親鳥は突然元気になって飛び去ったのでした。